初めての仕事が何であったか思い返してみました。ここでは対価としてお金をいただいた仕事とします。それは小学校の高学年の時でした。アルバイトというカテゴリーだと思います。
それは野球のスコアをつける仕事でした。当時私はリトルリーグに加入しており、チームの役員からある大会のスコアラーの依頼を受けました。スコアブックに記録を取りながらスコアボードの操作、ヒット・エラー・フィールダースチョイスの判定もしました。賃金は1試合500円だったように覚えています。その日は4試合あり2,000円と交通費に加え、昼食のお弁当とお茶をいただきました。また連盟の刺繍が入ったシャツもいただき優越感を得た記憶があります。
場所は大阪城公園内の野球場でした。私鉄と国鉄を乗り継いで行きました。昭和55年5月5日のことであり、切符には5555と印字されていました。それが嬉しく降車駅の駅員さんにお願いして切符を回収されずにいただいたことは何より覚えています。
思い出となる初めての仕事でしたが小学生にとって大金であった2,000円をどう使ったのかは全く覚えていません。切符がその後どうなったかも記憶にありません。それよりも一人で電車で出かけ、連盟のユニフォームを着て、公式にプレーを判定し、記録を残すというという状況や行為そのものに満足感や達成感を抱き記憶に残されているように思います。
就職してからもこの記憶と同じような感覚になる時があります。通勤・制服・責任ある仕事に置き換えられるということでしょうか。対価としての給与があるために労働しているのですが、実は活動全体に惹かれているのかも知れません。こういうことを働き甲斐というのでしょうかね。