先日、裁量労働制の実態の記事を見ました。適用されていない労働者より1日の平均労働時間が約20分、週平均でも2時間以上上回ったそうで、制度が必ずしも長時間労働の抑制につながっていないという内容でした。
私もかつて裁量労働制で働いていました。私の勤め先では全ての従業員が対象ではなく、創造的業務に携わるいわゆる係長クラスの従業員に導入されていました。確か制度適用と共に月25時間ほどのみなし残業手当が支給されていたと思います。導入当時、私は年齢的にも役割的にもプロジェクトの中心であり、エンジニアとしても充実していました。今思えばワーカーホリックだったかも知れませんが、仕事が楽しく納得いくまでやりたい思いが強かったのでこの制度はとてもありがたい制度と捉えていました。実際に深夜や休日なども気にせず働いていました。また日々や月毎の残業管理の煩わしさからの解放感もありました。
しかし制度は長く続きませんでした。正確な理由はわかりませんが、みなし残業時間より長い時間外労働の実態が原因のひとつだったと思います。記事にあるような超過レベルを遥かに超える部署もありました。また現実問題として自身の裁量で業務が進められる環境でない場合が多かったのかも知れません。
制度が実態に合わず終了したのは残念でしたし、私自身の働き方が家族や周りに悪影響があったかも知れません。しかしながら、この時期に思う存分働けたことは私にとってはとても有意義でした。エンジニアとしての成長もありましたし、後のキャリアにも生かされました。時代にあわせて働き方や制度は変化していきます。より多くの人が成長し会社が発展するよう期待したいです。また上手に活用することも心掛けていきたいです。