就活

 ちょうど30年前の今頃、工学部の4年生だった私は就職活動を始めていました。バブル経済崩壊後ではありましたがまだ名残があり、特に理系の学生とっては強い売り手市場が続いていました。活動といっても学科には学生数の何倍もの求人が届いており、学生達はその社名リストから希望の会社を選ぶのが一般的でした。リストには多くの有名企業が並び、工学系ではない会社もたくさんありました。会社を選択すると後に面接の案内があり、学校推薦として面接を受けて採用というプロセスでした。

 今のようなエントリーシートはもちろんなく、インターンシップもありませんでした。私の場合、技術面接と人事面接の2度の面接だけのシンプルなプロセスでした。私は面接に向けてたいした準備もせず当日もグズグズ、それでも合格しました。たぶん『出席=合格』ほどの売り手市場だったのだと思います。私は経験しませんでしたが学生を他社に奪われないように拘束旅行を催す会社もあるほどでした。今とは全く異なる状況です。

 就活という切り口だけで考えた時、このような就活環境を経て入社した人達と昨今の激烈なセレクションを勝ち抜いてきた人達が同じモチベーションで同じゴールを目指せるのか考えることがあります。能力の優劣という話ではなく何かギャップを感じます。会社内ではよく一丸となるべくスローガンが発せられますが、そもそも土台となる会社や仕事に対するメンタリティが極めて異なる気がします。

 就活は受験のように当事者でない時代のことはよく理解されていないように感じます。少し気にしてみるとそのぶんだけ理解し合えるのではないでしょうか。

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