政界、経済界、スポーツ界など様々な世界で世代交代が聞かれます。昨今はそのスピードが速まり、現世代に十分な力があるうちに次世代へと繋がれるケースが多いように思います。しかしその背景は様々で、現世代自らが進んで譲るケース、次世代がより強い力を持ったケース、外部から交代を要求されるケースなどあり、中にはクーデターのような物騒なケースもあるようです。
私が仕事で交流のある中小企業でもよく話題になります。中小企業における事業承継は親子や親族間で引き継がれるケースが多いためです。また中小企業の廃業理由は『経営者が高齢化・健康の問題』の割合が最も高く、後継者がいないことはかなり深刻なようです。また何とか無事に世代交代がなされても、先代や先代派の従業員と現世代との不調和を聞きます。
世代交代はネガティブなことばかりではありません。それを機に企業や人が大きく成長することも少なくありません。新しいことにチャレンジするときなどは特にプラスに働いているように感じています。世代交代は個人の能力がどうこうではなく社会や環境、従業員を含めた人が時代と共に変化する中で、企業や組織を守り成長させるための手段として求められているように思います。だからこそ社内外を見渡す視点とタイミングが重要ではないでしょうか。
話は変わりますが、私は製造業に長く勤めていて、その間会社が斡旋するイベントや福利厚生施設を家族と共に利用していました。しかし先日東京で開催されたイベントでは息子がチケットを手配してくれました。彼は数年前から私がいた業界で働いてます。そして来年には会社の保養所への家族旅行を計画してくれるそうです。ささやかですがこれもひとつの世代交代であり、息子の成長を嬉しく思いました。