製造業とキャリアコンサルティング

 私が30年間携わった製造業はキャリアコンサルティングが普及していない産業とされています。厚生労働省による令和3年度「能力開発基本調査」の「キャリアコンサルティングを行うしくみがある事業所(産業別)」の調査でも正社員に対しては29.6%、正社員以外に対しては20.8%といずれも全産業で最低と示されています。

 製造業では多くの従業員がマニュアルや作業手順に従って「決められたことを、決められてた時間で、決められたように行う」ことが求められるため、キャリアについて考える必要がないのかも知れません。あるいは「キャリア形成=転職」という誤解や心配があり、人材確保の上でも持ち込まないようにされているのかも知れません。

 私はエンジニア、またそのマネージャーとして携わりました。会社が右肩上がりに成長を続けた二十数年間はキャリア形成など考えず、キャリアコンサルティングの存在も知りませんでした。しかしテクノロジーがとんでもない勢いで進化し産業構造や労働環境が激変している今となっては、ある専門領域のエンジニアが必要とされる期間はとても短くなり、生涯を通じての職業とするのは難しくなったように思います。エンジニア(に限らず)自身のキャリアについて真剣に考える時が来ているように思います。

 そんな思いもあり、セカンドキャリアにおいては製造業(特にエンジニア)におけるキャリア形成を支援できればと国家資格キャリアコンサルティングの資格を取得しました。現場を知りながら一人ひとりに寄り添えるコンサルティングを目指し、お世話になった製造業に恩返しができれば嬉しい限りです。

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